強いられる世界

私が通っている幼稚園の給食は、
都内でも一番美味しいとの評判らしいです。

実際、美味しいです。

お砂糖入りの甘くて温かい牛乳が好き。
ヤカンから金属のカップに注いでもらう優しい感じが好き。

 

でも、私は、体が小さいので、
給食の全部を食べられません。

すぐにお腹いっぱいになってしまうから。

 

だけど、幼稚園には、
給食を残す子は、居残りして食べさせる、
という厳しいルールがありました。

 

だから、私は食べきれないたびに、
居残り給食の席に着かされたのです。

 

無理でした。
この小さい体の、小さい胃には
給食の全部を食べられません。

 

なぜ、完食を強要させられるのか
分からないまま、頑張って食べようとしました。

 

先生、完食することはで、
残すことはなのですか?

 

そのルールは、誰が決めたのですか?

 

そして⋯
そのルールは正しいのですか?

 

もう一度、訊きたいのですが、

完食することは善で、
残すことは悪なのですか?

 

最終的に私は完食できず、
結果的に、蕁麻疹を発症しました。

 

その後、先生とママとの話し合いで、
無理に食べさせるのは、やめましょうという
結論に達したようです。

 

ふぅうう⋯命拾い。

 

【教訓】
ルールが全て正しいわけじゃない。

「規則ですから」と言う前に、
様々な現状に即した見方をしましょう。

 

規則に従うことが善になることもあれば、
悪になることもあるということ。

 

校則は正しいですか? 
法律は正しいですか?
経典は正しいですか?

 

それらを鵜呑みにして、良いですか?

 

自分の頭で考えましょう。